株式会社 向山
平素は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
弊社は、2011年の東日本大震災で犠牲となった弟夫婦と母親が営んでいた銀鮭とホタテ養殖業を引き継ぐ形で8年の年月を経て創業に至りました。
事業再開は、失った生け簀などの海上施設、漁船、陸上施設の復旧に始まり、震災で失った販路開拓等、困難を極めました。翌2012年には、何とか出荷再開にこぎつけたものの、待ち受けていたのは、原発事故に起因する、風評被害による販売価格の低迷でした。放射線の検査をクリアした、丹精込めて育てた銀鮭やホタテが、理不尽に安く買い叩かれる日々が続き、事業継続を諦めかけた時もあった程でした。その際に支えとなったのが、多方面からの励ましや、故人達の魚作りに対する姿勢を思い出したことでした。
“皆さんに美味しい魚を食べてもらいたい” “安全安心な魚作り”を原点に戻って成し遂げる思いで、給餌の仕方や飼料配合、旨み成分の数値化などを研究し、現在は自信を持ってお届けできる魚を仕上げられるようになっております。
震災で過疎化の進んでしまった雄勝の再興の担い手として邁進していくことを企業理念とし、地域と共に未来を切り拓く企業を目指してまいりたい所存であります。
今後とも皆様のご愛顧の程、よろしくお願いいたします。
代表取締役 阿部 優一郎